Stable Diffusionで「思った通りの表情にならない」「口元だけ不自然に崩れてしまう」ことがあります。
口元は顔の中で最も繊細なディテールが求められるパーツのため、わずかな歪みや歯並びの崩れがあるだけで全体の完成度を損ねてしまいます。
この記事では、笑顔・開口といった基本表現から、感情やニュアンスを伝える応用表現まで、口元プロンプト(呪文)を用途別の一覧形式で整理して解説します。
Stable Diffusionで理想の口元を表現するための基本

Stable Diffusionで口元の表現をコントロールするには、表情、唇の形、歯の有無などを指定する英単語をプロンプトに含めるのが基本です。
例えば、「smile」や「open mouth」といった単語を組み合わせることで口元の形を生成します。
顔の中でも最も崩れやすいパーツである理由
はにかみ

笑顔

楽しい

Stable Diffusionで生成される人物画像において、口元は顔のなかでも特に細かい描写が求められるパーツです。
歯の並び、唇のラインの左右対称性、舌の質感など、わずかな違和感でも目立ちやすく、目や鼻と比べて破綻しやすい部位です。
特に低解像度で生成した場合や、Hires.fixを適用していない状態では、口の中の歯が溶けたように繋がったり、本数が不自然に多くなる画像が生成されてしまう場合があります。
プロンプト記述の基本ルール
口元プロンプトを書くときの基本ルールは次の3点です。
- 表情系プロンプトは前方に配置する ― プロンプトは前にあるほど重みが大きくなるため、表情を強く反映させたいときは先頭側に書く
- 強調記号で重み付けする ―
(smile:1.3)のように重みを明示し、効きが弱いときは1.2〜1.5へ調整 - 矛盾する表情を同時に入れない ― 例:
smileとfrown、closed mouthとopen mouthは競合するため避ける
これらを守るだけで、表情系プロンプトの反映精度が大きく改善します。

口の開閉を指定するプロンプト一覧

口を開ける・閉じる基本表現
口元プロンプトの基礎となるのが「閉じているか/開けているか」の状態指定です。
下記の基本キーワードを押さえ、生成したいシーンに合わせて使い分けてみましょう。
口を閉じるプロンプト
パターン1

パターン2

パターン3

| 口元プロンプト | ニュアンス |
|---|---|
closed mouth | 口を閉じている(基本・無表情寄り) |
mouth closed | 同上(語順違い、効果はほぼ同じ) |
smile, closed mouth | 微笑み・口を閉じた笑顔 |
smirk | ニヤリ・口角だけ上げる |
pursed lips | 唇をすぼめる |
pouting | むくれた口・口を尖らせる |
口を完全に閉じた状態は、上品さや落ち着き、シリアスな雰囲気を演出したいときに有効です。
指定しないと開いた口になりやすいため、明示的に閉じる旨をプロンプトに含めることがポイントとなります。
口を開けるプロンプト
パターン1

パターン2

パターン3

| 口元プロンプト | ニュアンス |
|---|---|
open mouth | 口を開けている(基本) |
parted lips | 唇が少し開いている(控えめ・色気) |
slightly open mouth | わずかに口を開ける |
mouth wide open | 大きく口を開ける |
open mouth, teeth | 歯が見える開き方 |
:o / :d | 顔文字タグ:dは笑顔で開口、:oは驚きの「お」の形 |
口を開けた状態は、笑顔・驚き・セリフを発するシーンなど、躍動感のある表情に欠かせない指定です。
わずかに開いたナチュラルな口元から大きく開いた驚き顔まで段階があり、強度に応じて使い分けが必要です。
笑顔・喜びを表現する口元プロンプト
パターン1

パターン2

ギャル3

| ニュアンス | 口元プロンプト |
|---|---|
| 上品で控えめ、大人の余裕 | closed mouth smile, gentle smile, soft smile |
| 明るく開放的、最大級の喜び | bright smile, wide smile,showing teeth |
| 恥ずかしげで可愛らしい | shy smile,bashful smile, embarrassed smile |
| 控えめで愛らしい笑い | giggling,cute giggle,suppressed laugh |
| 道化師らしい遊び心 | mischievous smile, playful grin, sly smile |
同じ「笑顔」でも、微笑みなのか満面の笑みなのか、歯を見せるかどうかで人物の印象は大きく変わります。
笑顔は、口元プロンプトのなかで最もバリエーションが豊富です。
怒り・不満を表現する口元
パターン1

パターン2

ギャル3

| ニュアンス | 口元プロンプト |
|---|---|
| 可愛い軽い不満、拗ねた感じ | pouting,puffed cheeks, cute pout |
| 静かな不機嫌、軽い苛立ち | frown,downturned mouth,displeased expression |
| 激しい怒り、感情を抑える | gritted teeth,clenched teeth,bared teeth |
| 攻撃的、剥き出しの怒り | snarling,sneering,teeth showing anger |
| 静かで凍るような怒り、軽蔑 | tight lipped,pressed lips,cold smirk |
怒りや不満は、口角を下げる・歯を食いしばる・唇を引き結ぶといった動きで表現されます。
眉や目のプロンプトと組み合わせることで、苛立ちから激怒まで強度をコントロールできるのがポイントです。
悲しみ・泣き顔を表現する口元
パターン1

パターン2

ギャル3

| ニュアンス | 口元プロンプト |
|---|---|
| 涙をこらえる上品な悲哀 | trembling lips,quivering lips,sad frown |
| 静かに泣く、繊細な悲しみ | whimpering mouth,small open mouth crying,sobbing |
| 感情爆発、大泣き | wailing,open mouth crying,bawling |
| 笑おうとして崩れる切なさ | wobbly smile,forced smile sad,pained smile |
| 言葉を失った深い悲しみ | slightly parted lips sad,speechless sorrow,broken expression |
悲しみの表現では、口元の力が抜けて唇が下がる、または泣きじゃくる動きを再現することが重要です。
涙や潤んだ瞳といった目元プロンプトと組み合わせることで、感情の深さが一気にリアルになります。
驚きや恐怖を表現する口元
パターン1

パターン2

ギャル3

| ニュアンス | 口元プロンプト |
|---|---|
| 「あら?」と軽く驚く可愛さ | small o-shaped mouth,slightly parted lips,gentle gasp |
| 顎が落ちるレベルの驚愕 | jaw dropped,gaping mouth,wide open mouth |
| 口を閉じたまま静かに息を呑む | closed mouth surprised,tight lipped surprise,silent gasp |
| 震えながら怖がる | trembling lips fear,quivering mouth,frightened gasp |
| 叫び声を上げる強い恐怖 | screaming mouth,open mouth scream,terrified scream |
驚きや恐怖は、口を大きく開く・息を呑む・歯がカチカチ鳴るような動きで表現されます。
瞬間的な感情のため、口の開閉プロンプトとの併用で動きのある一瞬を切り取った表情を作りやすいのが特徴です。
恥じらい・色気を表現する口元
パターン1

パターン2

ギャル3

| ニュアンス | 口元プロンプト |
|---|---|
| 恥ずかしげで純粋な可愛さ | shy smile,bashful smile,embarrassed smile |
| 神秘的で含みのある上品な魅力 | mona lisa smile, mysterious smile,knowing smile |
| 控えめな色気、大人の余裕 | coy smile,subtle smirk,refined smile |
| 色気の定番、感情を抑える仕草 | biting lower lip,lip bite, sensual lip bite |
| 内緒話のような親密さ | finger on lips, touching lips,hand near mouth shy |
頬を赤らめる・唇を軽く噛む・色っぽく微笑むといった繊細な口元の動きで、恥じらいや艶っぽさを演出できます。
blushing などの頬紅プロンプトや、目線・伏し目との組み合わせでさらに表現力が増すのもポイントです。

【応用編】唇・歯・舌のディテール指定プロンプト

基本的な対策に慣れたら、次はより一歩進んだテクニックに挑戦してみましょう。
ここでは、表現の幅を広げるための応用テクニックをいくつか紹介します。
唇の形・色を変えるプロンプト

唇は表情の印象を決める重要な要素で、形や色を変えるだけで人物の雰囲気がガラリと変わります。
厚みのある官能的な唇から薄くシャープな唇まで、また自然な血色からリップカラーまで、プロンプト一つで自在にコントロール可能です。
下記の代表的なキーワードを組み合わせて、狙ったイメージに近づけていきましょう。
| 口元プロンプト | 効果 |
|---|---|
| thick lips | 厚みのある唇 |
| thin lips | 薄い唇 |
| glossy lips | ツヤのある唇 |
| matte lips | マットな質感の唇 |
| red lips / red lipstick | 赤い口紅 |
| pink lips | ピンク系の自然な唇 |
| nude lipstick | ヌーディーカラー |
歯のバリエーション

笑顔や開口の表現で歯が見える場合、歯の状態を明示的に指定するとクオリティが安定します。
整った白い歯、八重歯、食いしばった歯など、シーンに合わせて以下のプロンプトを使い分けてください。
| 口元プロンプト | 効果 |
|---|---|
| white teeth | 白く整った歯 |
| straight teeth | 歯並びの整った歯 |
| fang / fangs | 八重歯・牙(アニメ系に多用) |
| clenched teeth | 食いしばった歯 |
| braces | 矯正器具 |
舌出し・舌の表現

舌の表現は、キャラクターの個性や色気、コミカルさを演出する強力な要素です。
舌のディテールが学習されにくく、軽く書いただけでは反映されないケースが多々あります。重みを (tongue out:1.3) のように強めに調整しつつ、口の開閉プロンプトと併用するのがコツです。
| 口元プロンプト | 効果 |
|---|---|
| tongue out | 舌を出している |
| tongue | 舌が見える状態 |
| :p | 顔文字風の舌出し(アニメ系で有効) |
| licking lips | 唇を舐めている |
| biting lip | 唇を噛む |

口元の崩れを防ぐネガティブプロンプト集

口元のクオリティはネガティブプロンプトで決まると言っても過言ではありません。コピペで使えるテンプレートを用途別にまとめます。
歯並びの崩れを防ぐ
口元の崩れで最も目立つのが、歯の本数が増減したり溶けて繋がったりする崩壊現象が起きます。
以下のキーワード群をまとめてネガティブ欄に貼り付けるだけで、歯並びに関する問題は解決します。
bad teeth, ugly teeth, extra teeth, missing teeth, crooked teeth, fused teeth, blurry teeth, deformed teeth, yellow teeth
唇・口の歪みを防ぐ
唇のラインが左右非対称になったり、口の形が不自然に歪むのも頻発する崩れパターンです。
微妙な歪みでも違和感として強く認識されるため、表情系プロンプトを重く指定したときほど対策が必須になります。
以下のネガティブを併用することで、口元のシルエットが整い、自然な仕上がりを得やすくなります。
deformed mouth, ugly mouth, asymmetric lips, distorted mouth, bad mouth, mutated mouth, weird mouth
顔全体の崩れ対策テンプレート(コピペ用)
口元単体だけでなく、顔全体・解剖学的な破綻もまとめて抑制したいときに使える汎用テンプレートです。
低品質・低解像度・骨格の崩れを一括で除外できるよう、以下のプロンプトを登録しておきましょう。
bad anatomy, deformed face, mutated face, lowres, blurry, jpeg artifacts, worst quality, low quality, normal quality, bad proportions, extra limbs, fused fingers, deformed mouth, bad teeth, extra teeth, missing teeth, crooked teeth

口元プロンプトに関するよくある質問(FAQ)

Stable Diffusionで口元を整えてクオリティをアップしよう
Stable Diffusionの人物画像クオリティを大きく左右するのが、口元のプロンプト設計です。
今回紹介したポイントを整理すると次のとおりです。
- 口の開閉(
closed mouth/parted lips/open mouth)は必ず明示する - 笑顔は
smile/grin/smirk/light smileを使い分け、強度は:1.3で調整 - 感情・唇・歯・舌のディテール指定で、平凡な顔から「狙った表情」へ変換できる
- ネガティブプロンプトで歯崩壊・口の歪みを未然に防ぐ
これらを実践するだけで、生成画像のクオリティは目に見えて向上します。

Stable Diffusionの人物画像生成において、ポーズを生成する際、非常に細かいディテールが求められます。
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