国内最大級のGPU専用データセンターを運営し、クラウドサービス「GPUSOROBAN」を展開する株式会社ハイレゾ（本店：佐賀県東松浦郡玄海町、本社：東京都新宿区、代表取締役：志倉喜幸、以下当社）は、香川県で生成AI向けデータセンターを開設するにあたり、2024年2月に株式会社ハイレゾ香川（以下ハイレゾ香川）を設立しました。

このたび、香川の生成AIデータセンター開発プロジェクトを推進するため、ハイレゾ香川は第三者割当により優先株式を発行することとし、割当先との間で株式引受に関する契約を締結しました。これにより、ハイレゾ香川は総額約100億円（借入枠含む）の資金調達を実施することになります。また、当社はハイレゾ香川に対して普通株式出資を行い、業務委託を通じてプロジェクトの進行を担います。

ハイレゾ香川は、当社が香川県で生成AI向けデータセンターを開設するにあたり設立した特別目的会社です。同社は、香川県内の既存研究施設である「RISTかがわ」や廃校となった「旧綾上中学校」の体育館を一部改装し、データセンターの開発を計画しています。

本プロジェクトを推進するため、ハイレゾ香川は、株式会社日本政策投資銀行（以下DBJ）、株式会社みずほ銀行、ジャパン・インフラストラクチャー第一号投資事業有限責任組合（ジャパン・エクステンシブ・インフラストラクチャー株式会社が投資助言を行うファンド）、大和エナジー・インフラ株式会社及び当社の株主でもあるグローバル・インフラ・マネジメント株式会社（Global Infrastructure Management アセット・クリエーション・ファンド1号投資事業有限責任組合の無限責任組合員）等に対し、第三者割当増資により優先株式を発行いたします。また、DBJをアレンジャーとして、香川県内の地域金融機関である株式会社百十四銀行、株式会社香川銀行、及び高松信用金庫によるシンジケート・ローンも組成いたします。これにより、ハイレゾ香川は総額約100億円（借入枠含む）の資金調達を実施することになりました。

データセンター開発は大都市圏への一極集中が危惧されているなか、当社は地域の既存施設を利活用することによりデータセンターの開発コストを抑え、幅広い国内事業者に対しサービスを提供することを目指しています。本事業は経済産業省によるクラウドプログラムの認定を受けており、NEDO（国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構）からの助成金約77億円も活用する予定です。

■第三者割当における主な引受先（五十音順）
グローバル・インフラ・マネジメント株式会社（Global Infrastructure Management アセット・クリエーション・ファンド１号投資事業有限責任組合の無限責任組合員）
ジャパン・インフラストラクチャー第一号投資事業有限責任組合
大和エナジー・インフラ株式会社
株式会社日本政策投資銀行
株式会社みずほ銀行

■DBJシンジケート・ローンによる借入先金融機関（五十音順）
株式会社香川銀行
高松信用金庫
株式会社百十四銀行

■引受先からのコメント

​​グローバル・インフラ・マネジメント株式会社（GIM）
ディレクター 大納 健志氏
GIMは、東急株式会社とインフロニア・ホールディングス株式会社の合弁会社として、社会が直面する様々な課題に「インフラ」の力で挑むことをミッションに、運営するファンドを通じた投資業務・アドバイザリー業務を行っております。
弊社の運営するファンドを通じて2024年3月にハイレゾ様へ出資して以降、「全国どこでも最適な演算力を使用できる社会」の実現に向けて必要となるGPUデータセンターのプロジェクト創出を共に検討してまいりました。その第一弾となる本プロジェクトは国内事業者による生成AI開発促進に加えて、地方創生にも寄与する非常に意義が高いものと期待しております。本プロジェクトを皮切りに、「次世代インフラ」構築の実現を目指して、これからもハイレゾ様と協業させていただけることを非常に楽しみにしております。

ジャパン・エクステンシブ・インフラストラクチャー株式会社（JEXI）
代表取締役CEO 岡村 研二朗氏
JEXIは、投資助言を行うインフラファンドを通じて、日本を代表する機関投資家様と連携しながら、インフラ領域における資金・資産・資本の好循環を創出し、日本の社会課題解決に貢献することを目指しています。ハイレゾ香川様によるGPUデータセンターの提供により、地域施設の利活用やビジネス創出が地域活性化及び持続的発展に寄与すると共に、幅広いユーザーが安定的に計算資源を利用できる環境整備に先進的に貢献し、我が国のデジタル化の推進、経済安全保障や産業基盤強化に資する取組となることを期待しております。JEXIは今後もハイレゾ様や投資家・金融機関の皆様と連携しながら、ハイレゾ香川様の事業を全力でサポートして参る所存です。

大和エナジー・インフラ株式会社（DEI）
代表取締役社長 松田 守正氏
DEIは、本プロジェクトについて、幅広い国内事業者に対して超高速計算基盤を提供することで国内産業の発展に寄与することができる重要な事業だと考えております。また、本プロジェクトを通じて廃校活用や地域雇用の促進により地方創生にも貢献できることを期待しております。DEIが有する知見を活用し、ハイレゾ香川や投資家の皆様とともにハイレゾ香川の成長と国内産業の発展に貢献してまいります。

日本政策投資銀行（DBJ）
企業金融第2部 担当部長 杉浦 克実氏
DBJは、香川の生成AIデータセンター開発プロジェクトについて、国内企業が生成AIのための超高速計算基盤を提供する非常に意義の高いプロジェクトと考えています。本事業がハイレゾグループの競争力強化に加え、国内事業者の生成AI活用のすそ野を広げ、ひいては国内事業者による生成AI開発の促進にも繋がることを期待しています。DBJは、ハイレゾ香川や投資家の皆様、地域金融機関の皆様と密に連携しながら、生成AI開発の促進を通じて地方創生にも貢献するハイレゾ香川のチャレンジに伴走してまいります。

株式会社みずほ銀行
ストラテジック・インベストメント部 投資開発チーム 次長 藤田 能久氏
海外企業から提供されるデジタルサービスへの依存度が高まっている中、本件は日本企業が価格競争力を持って計算資源の潜在需要を惹起し普及を牽引する地方創生の要素もあるビジネスモデルへの投資です。本プロジェクトで想定されるユーザーは当行のお客さまを含む国内法人であり、研究開発等のデジタル競争力向上および生成AI活用拡大に向けた計算資源の安定供給に資する社会的意義の高いプロジェクトと考え、みずほは、ハイレゾ香川さま・他の株主さまを始めとするステークホルダーの皆様と“ともに挑む”つもりでおります。

■株式会社ハイレゾ及び株式会社ハイレゾ香川  代表取締役 志倉喜幸からのコメント
AI産業の未来を切り開くためには、膨大なデータを瞬時に処理できる圧倒的なGPUパワーが不可欠です。しかし、現在の日本におけるGPUインフラはいまだ整備途上にあり、海外の高額なサービスに頼らざるを得ない状況が続いています。その結果、コストの高騰や、データセンターが大都市圏に偏在することで、新たな産業リスクが生じているのです。
私たちの挑戦は、この現実を変えることにあります。地方から国産の強固なインフラを築き上げ、AI産業に革命を起こす——それが私たちの使命です。そして今、投資家の皆様や地域金融機関の皆様の力強い支援を受け、ついにその第一歩を踏み出すことができました。この一歩は、日本の地方創生に向けた新たな扉を開くものです。
これからも私たちは、AI産業の発展を支えるインフラの整備に尽力し、地方の活性化と日本全体の持続的な成長に貢献してまいります。今後の進展にどうかご期待いただければ幸いです。

■GPUSOROBANについて
「GPUSOROBAN」は、画像生成AIやLLM（大規模言語モデル）等の膨大な計算処理を高速化するGPUクラウドサービスです。データセンターの建設コストや運転コストを抑えることで、NVIDIA の高性能なGPUサーバーを低コストで提供しています。GPUSOROBANは累計1,000件を超える利用実績があり、IT業界から製造業、建設業、大学研究機関まで幅広く利用されています。

■株式会社ハイレゾについて
ハイレゾは、2019年より石川県志賀町にて国内最大級のGPUデータセンターを運営し、GPUクラウドサービス「GPUSOROBAN」を提供しています。
2024年12月には、佐賀県玄海町の廃校を利活用したGPUデータセンターを新たに開設する予定です。また、香川県に中四国地方初となる「AI開発用GPU専用データセンター」の開設も計画しており、経済産業省の「クラウドプログラム」供給確保計画に認定されています。これらの地方拠点を通じて、地方創生と生成AIの発展を推進してまいります。
2022年6月　NVIDIA「Best CSP Partner of the Year」受賞
2024年4月　経済産業省による「クラウドプログラム」供給確保計画に認定

■会社概要
企業名　　株式会社ハイレゾ
本店　　　佐賀県東松浦郡玄海町諸浦106-1
東京本社　東京都新宿区市ヶ谷田町3-24-1 
代表者　　代表取締役　志倉 喜幸
事業内容　GPU専用データセンターの運営、GPUクラウドサービスGPUSOROBANの提供
コーポレートサイト：https://highreso.jp/
GPUSOROBAN： https://soroban.highreso.jp/
お問い合わせ先：soroban_support@highreso.co.jp